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12年前、私は新米パパになりました(^^)

2016.1028

こんにちは。今週はなぜか統合メッセージングサービス(Skypeとかハングアウトのこと)祭り(笑)
週に3回もビデオ(音声)通話しました。

そんなメッセージングサービスがまだまだメジャーではなかった12年前、私は父親になりました。
過ぎてみればあっという間ですが、子どもの成長はいろんな場面とともに胸に刻まれています。

以前のブログにも書きましたが、子どもの成長記録として始めた育児日記は、忘れたころに読み返しています。
写真もビデオもいいのですが、何より自分の気持ちを留めているものですから。

長男が生まれた時、私はこんな感じだったんです。いかん、またウルウルしてきた^^;

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午前2時。妻に起こされる。
陣痛が始まったようだ。

寝室から起きだし、時計と睨めっこをしながら、陣痛の間隔を計る。
ちょっと不規則だけれど、約10分間隔で陣痛がくる。

妻が病院に電話し、陣痛が始まったことを伝え、入院をするために病院へ車を走らせる。
3時前に病院に到着。
すぐにベッドを用意され、病室に入る。

助産師さんがあわただしく、こどもの心音をチェックするための機械を用意して、早速計りはじめる。
病室に入って1時間経つか経たないうちに助産師さんから「陣痛室へ入りましょう」と促される。

「え?もう産まれるの?」と心のなかで思いつつも、陣痛室には付き添いが一人しか入れないので、私が妻と一緒に陣痛室に入る。
妻は医師から子宮口の開き具合をチェックされる。
まだそんなに開いていないようで、お昼過ぎぐらいになるだろうと言われた。

陣痛室に入ってからも、もちろん陣痛は定期的にやってくる。
そのたびに妻の腰をさすりながら、妻のお父さんに買ってきていただいたお茶を飲ませたり、いろんな話をしたり。
さすがに朝方になると私にも睡魔が襲ってきたが、妻は陣痛で寝ることもできないので、私だけ寝るわけにはいかない。

だが、付き添っている人間がバテていては付き添いにならないので、途中、妻のお母さんに付き添いを代わってもらって一休み。
午前10時ごろ、陣痛室では気も紛れないし、みんなが待機している病室のほうが気も紛れるだろうということで、再度病室に戻る。

ほどなくして子宮口の開き具合のチェックもあったが、まだ多くの時間を要する気配。
どうも陣痛に波があり、5分間隔でくるときもあれば15分ぐらい空くときもあるようだ。

午後7時。助産師さんから、言われて陣痛の時間間隔をコマメにチェックする。
間隔は短くなっているようだが、それでも波がある。
妻の辛そうな顔を見ながら、腰をさする。
最初に言われていた予定の時間は既に過ぎていた。

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午前0時を過ぎたころ、助産師さんから「分娩室へ入りましょう」と言われる。
連れ立って、分娩室に入るが、お茶を病室へ忘れてきたので、慌てて取りに帰る。

分娩室は二つあり、隣には妊婦さんが入っている。
妊婦さんの「いきみ」や助産師さんや医師の声が聞こえてくる。
ドキドキしてきた。
隣の妊婦さんは午前1時前に無事出産を終えたようだ。

陣痛に苦しむ妻と私はその隣の分娩室で2時まで待機。
その後、出産をするための分娩台に座り、子宮口の開きを確認しながら、そのときを待っていたが、なかなか「そのとき」はやってこない。
午前4時ごろになって、妻の体力も気力も限界に近づいてきているのが感じられ、助産師さんから、「陣痛促進剤を投与しましょう」 と促される。

陣痛促進剤を投与されて一時間後、ようやく準備が整ってきたようだ。
午前5時30分。妻の苦しみかたが尋常ではなくなる。

私がしてやれることは、声をかけること、一緒に「いきむ」こと、汗を拭いてやること・・・これだけしかできないのだろうか?
もっと何かしなければいけないと思いながらも、できることは限られているので、やれることを懸命にする。
妻は意識がもうろうとしながらも、助産師さんのかけ声でしっかりといきんでいる。
「頭が見えたよ!」
「あと少し、がんばれ!」
「いいよ、その調子!もっといきんで!」

・・・何分経ったのだろう。
時間の感覚など既になかった。
認識できるのは、苦しんでいる妻の顔だけだった。

誕生

「ほら、産まれたわよ!」
助産師さんが取り出した赤ちゃんを妻と私のほうに向ける。
私は声を出す間もなく、涙が溢れ出ていた。
そして妻の顔を見て、何度も何度も言っていた。
「ありがとう!」「よくやった!」
私の顔を見て、妻も泣いていた。
何なんだろう、この気持ち。
今までに体験したことのない気持ちが私の心のなかから溢れでていた。

午前7時6分 立派な男の子の誕生だ。

長かった29時間が終わった。
何よりも母子ともに健康であったのが嬉しい。
本当に本当にありがとう。

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上空 弘育(うえそら ひろやす)


しし座 B型
2児の父親。「子どもを守るには地域から」と思い、子どもを見守り、地域を応援する事業者の情報発信をお手伝いしています。