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2022/10/2(日)「多世代交流ひろば #木育ツアー」をゆめタウン福山にて開催しました
ゆめタウン福山 ポートモール(1 階屋外施設)にて、
「多世代交流ひろば #木育ツアー inゆめタウン福山」を開催いたしました。
今回は、ありがとうマルシェも同時に開催。
イベント当日は多くのご家族に楽しんでいただくことができました。
《内容》
・木育クイズラリー(クイズに答えながら VR 映像も楽しむ)
・AR用パネル写真の展示(山の木が身近な木製品になるまでの工程を学ぶ)
・VRゴーグルを使った林業見学
・木のおもちゃ等遊びスペース
・ありがとうマルシェ(地域の子育て世代を対象とした体験型ワークショップ)
・ひろしまの森づくり事業についての周知・普及啓発、木育冊子の配布
・木材利用促進月間の周知
《実施実積》
啓発効果:15,913人 ※イベント・掲示物観覧者含む
来場者数:1,112人
主催:一般社団法人パパフレンド協会
後援:広島県・福山市
その他:令和4年度ひろしまの森づくり事業(特認事業)として実施
■総括・所感
今回は広島県東部の福山市において初めての木育ツアーを開催した。
これまで関わってくれているスタッフが県西部に集中しているため、
広報活動を含めゼロからの企画であったが、福山市農林水産課との連携により、
多くの子育て世代にイベント情報が届き、当日は常に親子で賑わっていた。
新型コロナウイルス感染者数も夏時期に比べ落ち着いていたこと、
また屋外での開催で あったことから、囲いや入場口を設けず実施。
気軽に参加できる雰囲気から直近2年間の商業施設における木育ツアーの中では
とても来場者が多い木育イベントになった。
参加者層は乳幼児から小学生が多く、木のおもちゃや、AR・VR 映像、
クイズラリーなど、兄弟で来場された場合でも子ども達はそれぞれ
関心のあるコーナーで遊ぶことが出来ていた。
アンケート結果(回収数 46 枚)より、回答者のうち半数近くがチラシにより
イベント情報を知ったことから、啓発事業として、チラシ告知による子どもが
関心を持ちやすい木育イベントの発信は、
開催地域の木材利用に対する関心を高める機会に繋がると感じた。
今回の木育ツアーでは、体験型マルシェ(ありがとうマルシェ)
を同時に行ったことから、イ ベント滞在時間も長く、
たくさんの親子で賑わっている様子から通行人も、木育ツアーに対して
関心を示し、木材利用の意識付けに繋がっていた。
■木育 AR 博物館【AR パネル展示・木育クイズラリー】
会場に置いている木のおもちゃなどが出来るまでの様子について
AR技術を使ったパネル展示にて伝える。
小学生を中心に AR 映像を順番にしっかり見ており、
林業の様子や製材の工程を学んでいた。木のおもちゃの遊び場の提供は、
子どもの目を引き会場内に入ってくれる。
木育事業において、木製品に関心を持った子どもに、
木材の価値まで伝える機会は重要であると改めて感じた。
また伝える手段として、子どもが興味を持ちや すいデジタル技術を
活用した啓発手段はとても有効で、参加した子ども達は飽きずに
クイズなどを楽しみなが ら学習していた。
■VR 林業体験
VRの映像は最新技術で子ども達にとってもまだ珍しい体験になるため、
多くの子どもが関心を持っていた。
今回は特に木の遊び場を広めに設けることが出来たことから、
兄弟で参加された場合も乳幼児も飽きずに遊べるため、
年中児頃から小学生を中心とした子ども達がじっくりと林業の作業を、
VRを通して見学出来ていた。
■様々な木のおもちゃに触れて遊ぶコーナー
今回の会場は、ゆめタウン福山と天満屋ハピータウンの
連絡通路(屋根付き屋外)であることから、通行中に
子どもが気軽に遊びやすいよう通路付近におもちゃを配置した。
木の肌触りや香りなど、普段木のおもちゃに触れる機会が少ない親子が、
木と親しむきっかけになっていた。
新型コロナウイルス感染症の落ち着き具合から、
ヒノキの床材を広めに設置することで、
赤ちゃんから楽しむことが出来ていた。
レモンプールの他、積み木なども設置することで
子ども達は創造的に遊んでいた。
木のおもちゃコーナーはたくさんの子どもが手に触れるため、
消毒を定期的に行うようスタッフを多めに配置した。
当会代表の子育てひろばスタッフ時代の子育て支援経験や、
保育士資格を持つ木育コンシェルジュの知識を活かしながら、
おもちゃや遊び方を提案することが出来ている。
幼児にはキッチンセットが、小学生は木のパズルなどが人気で、
年齢にあったおもちゃで遊ぶ場を提供できていた。
特に木のおもちゃコーナーでは父親が子どもと一緒に遊ぶ姿が
多く見受けられ、当会設立主旨の父親の育児参画にも繋がる良い機会に
なっていると改めて感じた
■木育わくわく教室(木のスプーンづくり)
新型コロナウイルス感染症の影響等により、
不特定多数が木に触れることが難しい時期から始めた木のワークショップ。
今回も木のスプーンづくりを行い、先着30組(1家族1本まで無料)に提供。
チラシによる広報効果もあり、イベント開始時間より前から
スプーン作りを目指して来られている方も多く受付には行列が出来ていた。
屋外会場で、イベント開始時間より前に入ることが出来たため、
公平性を保つため事前の整理券は配布せず10時まで待って頂き受付を開始した。
待ち時間の間に配布した「もくいく BOOK」 を見ている
家族もあり不満は出なかった。
1 回に5~6 組、20 分程度ごとの回転率のため、
受付後は整理券を配布し、マルシェなど会場内の他のコーナーを楽しんで頂いた。
午前中の早い段階で定員に達したことから、イベ ント集客効果は高かったと感じた
■林業なりきりコーナー
親子で林業に関心を持つきっかけ作りとして、
林業作業着コスプレコーナーを設置した。
多くの子ども達が試着し保護者が撮影を行っていた。
ヘルメットに耳当て(イヤーマフ)をした際の防音効果に驚いており、
林業を意識づける機会に繋がっていると感じた。
また、mont-bell(モンベル)製の林業作業着を置いていることから
アウトドアやバイク好きなお父さんが関心を持たれていた。
■ありがとうマルシェ(体験型ワークショップ)
当会が実施する木育事業は、子育て世代対象のイベントであることから、
ママ達を中心としたワークショップマルシェと親和性が高い。
多くの来場者に楽しんで頂くと共に、各マルシェ出店者さまのSNSにおいて、
「#ひろしまの森づくり事業」等のワードを投稿の際につけてもらうことで、
各出店者さまのフォロワーにも、ひろしまの森づくり県民税等が認知され、
木育事業の機運を高められるよう「ありがとうマルシェ」を開催した。
特に、ひろしまの森づくり県民税は 30 代を中心とした、子育て世代の認知度が
低いことから、木材関係団体等のみに限らず、様々な角度から普及啓発を
行うことが重要であると感じる。
今回も、多くの親子がワークショップを楽しまれており、
それぞれのブースが常に賑わっていた
■イベント人材育成
継続的な事業を行うためには、関わってくれるスタッフの発掘・育成が重要である。
9月中旬に、福山市において「木育コンシェルジュ養成講座」を実施した。
木育ツアーのイベントでは、現場体験として、受講者5名もスタッフとして参加。
当会の木育事業の雰囲気を直接体感し、楽しかったという感想を頂いた。
今後も、それぞれの生活スタイルに合わせながら無理のない範囲で
関わって頂きたいと考えている。
また、今回の木育ツアーには、6 名のベテラン木育コンシェルジュが参画しており、
イベント時にスタッフ同士が会える機会を喜んでくれている。
3年かけて進めてきた木育コンシェルジュ養成が良い形で
コミュニティとして機能し始めていると感じた。
AR や VR の操作など、各コンテンツも新たにこれから関わる
木育コンシェルジュや、当日スタッフにレクチャーできており、
300 平米の会場規模のイベントにおいても、それぞれこれまでの
経験を活かして各コンテンツの対応が出来ていた。
■ひろしまの森づくり事業や10月木材利用促進月間の周知について
「ひろしまの森づくり事業」の周知は、通路に向けて、
事業 PR のテーブルクロスやのぼりを掲げることにより伝えると共に、
ヒノキの床材が目を引き、多くの家族連れが木製品に注目していた。
イベントが「木材利用促進月間」の 10 月開催であったことから、
のぼり旗を作り同時に周知を行った。
「もくいく BOOK」の冊子は、透明の袋を使い配ることで、
イベント参加後の家族が商業施設内を周る際においても
PRに繋がるよう配布をした。(124 世帯に配布)
■アンケートから
アンケートにて、ひろしまの森づくり県民税の認知度を確認したところ、
93%が「知らない」と回答した。
来場者年齢層は、30代が一番多く 37%、40代 35%となっており、
第3期ひろしまの森づくり事業において、県民税の認知度が低かった
30 代を中心とした子育て世代に、啓発事業としてアプローチが出来ていた。
回答者の居住地域は84%が福山市民となっており、
子育て世代にとって身近な生活圏の商業施設で実施することは、
開催地域の市民ニーズ等を調査する上でも有効であると感じた。
木を伐ることに対する印象は、必要性を理解されている方が居られる一方で、
自然破壊等に繋がるという声もあった。
木を使う必要性を継続的に伝え、県民の理解促進につなげることが重要である。
イベントの感想や要望では、木に触れる機会ができて良い、
貴重な体験が出来た、また開催してほしいなどの声があがっていた